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憲法改正は9条ではなく29条と84条を争点に考えるべきだ⓵

9条しか話題に出ない

高市政権になってからというものの憲法改正の議論は極めて盛んになってきた。
既に衆議院に関しては自民党圧勝状態であるが、衆参全体で見ても改憲勢力が多数派を占めており、憲法改正の準備は着々と進んでいると見て良いだろう。
高市政権の支持率が高いこともあり、憲法改正の議論は円滑に進みやすいと考えられる。
言わずもがな、憲法改正絡みで語られるのは、ほぼ9条に特化されていると言って良い。

9条以外で話題に出るのは緊急事態宣言であるが、ネットやワイドショーを賑わすのは決まって9条である。

9条「以外」の方が影響力が大きい

そもそも何故9条ばかりがクローズアップされるのかと言えば、敗戦後のレジームの象徴だったから、と言う部分が大きい。
これを自衛隊明記によって「堂々と戦力保持しよう」と言うことが憲法改正議論の大きな注目点になっている。

しかし、国民生活を鑑みれば、実は9条「以外」の方が影響力は大きいのである。

9条以外で出ている論点には高等教育無償化以外にも家族主義が導入される。
家族が助け合うことと定義されると、例えばDV夫、引きこもり倅、口うるさい姑とも助け合わなければならないと言うことになる。
各法律は憲法の下に紐付くのであるから、理論上、離婚を制限する法律を作ることも可能だ。
連帯保証人制度や扶養義務など、日本の商習慣には家族が存在することを前提としたものが存在するが、憲法として家族性を明記されることは、家族ガチャの重要度が上がってしまうことになる。

大日本帝国憲法下で行われた預金封鎖と財産税

憲法は9条「以外」の改正の方が影響力が大きいことは財産権に関しても然りである。
過去に日本では預金封鎖と財産税が課された歴史があるが、その当時は大日本帝国憲法下にあった。
具体的には1946年2月17日から1948年7月21日の2年半で、また、この措置に合わせて新円への切替が行われ、旧日銀券は使用不可となった。

現行憲法では理論上、預金封鎖を行うことこそは可能であるものの、財産税を施行することは容易ではない。
現行憲法における財産権は国家であっても犯してはならないこと、憲法は国家権力を縛るためのものであるからだ。

改正憲法29条は現状の自民党改憲案では財産権は国家が保証するものとなっている。
国家であっても犯してはならない領域から国家が保証することに変わるのである。
尤も、国家が国民に財産権を保証できるとしたら、健全財政が運営されていなければならない。

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現行日本国憲法は世論の暴走からも国民を守る仕組みである
憲法   2026/05/12   センチュリー・大橋
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